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医療広告規制におけるウェブサイトの事例解説書について

2023年(令和5年)2月より「医療広告規制におけるウェブサイトの事例解説書」の第2版が公開されております。
この中で、従来からの内容の修正、および新たに追加された項目についてご案内します。

≫医療広告規制におけるウェブサイトの事例解説書

修正された項目

(4)最上級の比較(比較優良広告)

最高、県内一、最先端などの表記がある場合は要修正となります。

(5)他の医療機関との比較(比較優良広告)

従来は著しく誤認を与える場合を除き客観的な事実があれば比較した記載が可能となるような解釈がなされておりましたが、
第2版では客観的な事実であったとしても、禁止される表現に該当すると修正されました。
「□□医院様」や「△△クリニック様」よりも安く受診できます等の記載がある場合、取り下げの対象となります。

新たに追加された項目

(13)体験談(省令禁止事項)※医療機関のスタッフによる記載

従来説明がなかった部分として、医療機関スタッフ自身の体験談であっても、患者等が記載した体験談と同様に認められないことが追加されました。

(14)体験談(省令禁止事項)※体験談の編集

医療機関からの依頼を受けて口コミサイト運営会社が体験談の内容を編集することについて追加されました。
医療機関側が口コミサイト運営会社に、体験談の編集を依頼する事は禁止事項に当たります。
また、「自社で評価の高い口コミを記載することで、貴院の評価を上げます!」
「一度口コミを削除して、その後に評価の高い口コミを掲載します!」
などの問合せを、体験談が掲載されているサイトの運営者から受けて、体験談の編集を依頼してもいけません。

(25)費用を強調した広告

費用を過度に強調せずに記載する場合は、期間限定での記載が可能になる改善例、
および会員特典としての割引についての違反事例が追加されました。

(26)医薬品の販売名(医薬品医療機器等法)

医薬品の販売名ではなく一般的名称を記載することが追加されました。

(27)バナー広告における違反

(28)リスティング広告における違反

バナー広告、リスティング広告の不適切な表現について事例が示されました。

(29)特定の人のみが閲覧可能な広告における違反

マイページなど会員限定ページにおける違反が示されました。

専門医資格の掲載についての変更点

≫参考資料

日本専門医機構、日本歯科専門医機構の認定資格が広告可能になり、今までの各学会が認定する医師と歯科医師の専門性資格が広告可能な事項から除かれました。
一般社団法人日本専門医機構又は一般社団法人日本歯科専門医機構が行う医師又は歯科医師の専門性に関する認定を受けた旨について広告可能です。
これに伴い、今後は専門医機構による認定資格情報へ更新する必要があります。

・令和3年10月1日以前に厚生労働大臣に届出がなされた団体の認定資格名については当分の間広告可能とされています。
・令和3年10月1日以降に新たに学会より認定され、広告している場合でも日本専門医機構の同一の資格を広告するまでは広告可能です。
・専門医機構による認定を受けた医師又は歯科医師について広告する場合にあっては、当該医師又は歯科医師が専門医機構による認定を受けた専門性と同一の基本的な診療領域に該当する専門性について学会による認定を受けた旨を広告することはできません。
上記により今までの資格と新しい資格を同一の専門性の資格を併記することはできません。