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SEMの基本「SEO」と「リスティング広告」の違いと使い分け

SEMの基本「SEO」と「リスティング広告」の違いと使い分け

WEB集客を考える際、「SEO」と「リスティング広告」という言葉を必ず耳にするでしょう。
どちらも検索エンジンを活用するSEM(検索エンジンマーケティング)の一部ですが、その仕組み、特徴、そして成果が出るまでの時間軸は大きく異なります。

この記事では「SEO」と「リスティング広告」の違いを解説します。

1. はじめに理解すべき「SEM」の全体像

SEM(Search Engine Marketing)とは、検索エンジンを通してホームページへのアクセスを増やし、最終的に売上やコンバージョンにつなげるためのマーケティング手法全般を指します。
SEMは、主に以下の2つの柱で成り立っています。

1.SEO(Search Engine Optimization)

検索結果の自然検索枠(オーガニック検索枠)で、自社ホームページをより上位に表示させるための施策。

2.リスティング広告 (Search Ads)

検索結果の広告枠に、費用を払ってテキスト広告を表示させる施策。

つまり、SEOは「努力して上位表示を勝ち取る道」、リスティング広告は「費用を払って上位表示を買う道」とイメージすると分かりやすいでしょう。

2. 決定的な違いはどこにある?3つの視点で比較

比較項目 SEO(自然検索) リスティング広告(検索連動型広告)
表示される場所 検索結果の広告を除いた自然検索枠 検索結果の上部または下部の広告枠
費用 記事制作・ホームページ改善などの工数と人件費(無料ではない) クリックされるごとに発生(PPC:Pay Per Click)
即効性 低い(数ヶ月〜年単位でかかる) 高い(設定後、数時間〜数日で表示可能)
持続性 高い(一度上がると安定しやすいが、検索エンジンアップデートで変動あり) 低い(費用を止めると、即座に露出がゼロになる)
ターゲティング 検索キーワードのみ(ユーザーの検索意図に依存) キーワードに加え、地域、時間帯、デバイス、年齢・性別などの詳細な設定が可能
表示の仕組み Googleのアルゴリズムによる評価(E-E-A-T※など多岐にわたる) 入札単価と品質スコアによるオークション

※E-E-A-T(専門性・経験・権威性・信頼性):Googleが「どれだけ専門的で信頼できる情報か」を判断する基準です。医療分野ではE-E-A-Tの評価が特に重視されます。

2-1. 露出と即効性

●リスティング広告は即効性が高い

費用を投入すれば、競合が少ないキーワードであれば数時間後には検索結果の最上部に表示されます。すぐにユーザーを獲得したい場合に最適です。

●SEOは時間がかかるが持続性が高い

コンテンツ作成やホームページの改善には時間がかかります。しかし、一度Googleに「良質なホームページ」と評価されると、費用を止めても安定して集客でき、資産になります。

2-2. 費用対効果

●リスティング広告の費用:クリック課金

広告がクリックされるごとに費用が発生します。費用対効果は「広告費用 ÷ 売上」などで明確に計算しやすいのが特徴です。

●SEOの費用:人件費と工数

Googleに直接お金を払う必要はありません。しかし、コンテンツ企画、記事執筆、ホームページの技術的な修正など、専門知識を持った人材の時間と労力が費用となります。

2-3. 信頼性とクリック率

●自然検索枠の信頼性

ユーザーは「広告」と表示されたリスティング広告よりも、アルゴリズムに評価された自然検索の結果を信頼する傾向があります。一般的に、検索結果全体におけるクリック率(CTR)は、自然検索枠の方が高い傾向にあります。

●リスティング広告の明確性

一方で、リスティング広告は「広告やスポンサー」と明記されているため、購入意欲の高いユーザー(いますぐ買いたい人など)がクリックしやすいというメリットもあります。

3. SEMのゴールは「使い分けと連携」

SEOとリスティング広告は、どちらか一方を選ぶものではなく、お互いの弱点を補完し合うことで最大の効果を発揮します。
ホームページの立ち上げや開業直後など、ホームページの評価がまだ低い時期は、リスティング広告の出番です。

ホームページの評価が上がり、SEOで安定した流入が得られるようになってきたら、役割を切り替えます。

SEOとリスティング広告の使い分け

●SEO

ホームページへのメイン流入源として、継続的なコンテンツ拡充と技術改善を行います。

●リスティング広告

SEOではまた弱いところや季節的な需要に対応するための「ブースター」として活用します。
競合他社に顧客を奪われないよう、自社のブランド名キーワードや競合キーワードで広告を出し、検索結果の最上部を「防衛」する目的でも利用されます。

4. ビジネスに最適な選択肢は何か。

目的 最適な手法 理由
いますぐ売上を上げたい リスティング広告 即効性が高く、予算と設定次第ですぐに成果が出やすい。
長期的に安定した集客基盤が欲しい SEO 費用を止めずに継続すれば、ホームページの資産となり持続的な集客につながる。
自社のブランド認知を広げたい SEO 広告ではない「信頼できる情報」として上位表示されることで、ユーザーからの信頼度が向上する。
期間、ターゲットを絞って集客したい リスティング広告 キーワード、地域、時間帯、デバイス、年齢・性別などの設定が可能で、目的に合わせた配信ができる。

SEMは、この「即効性のある広告」と「持続性のあるSEO」のバランスをいかに取るかが成功の鍵です。
このブログがWEB集客の一助となれば幸いです。