せっかくのWeb予約・問診が使われない?クリニックサイトのデジタル窓口について
近年、多くのクリニックや診療所において、院内業務の効率化(DX推進)や患者様の利便性向上のために、オンライン診療予約システムやWeb問診システムが積極的に導入されています。
しかし、せっかく費用と時間をかけてシステムを導入したにもかかわらず、院長先生やスタッフの皆様から次のようなお悩みを伺うことが少なくありません。
「思ったよりもWeb予約の利用率が上がらず、相変わらず電話対応に追われている」
「Web問診を導入したのに、事前に回答してくれる人が少なく、結局院内で紙の問診票を書いてもらっている」
これらの問題が発生する原因の多くは、導入したシステムの機能不足ではなく、ホームページにおける「動線(どうせん)設計」の不備も考えられます。
患者様がホームページにアクセスしてから、迷わずに予約や問診を完了できるようにするためには、医療機関特有のユーザー心理を捉えたサイト設計が不可欠です。
今回は、「クリニックサイトのデジタル窓口」と題し、システムのポテンシャルを最大限に引き出して院内業務の負担を軽減するためのポイントをいくつか解説いたします。
①スマートフォンの「フッター固定(フローティング)ボタン」を徹底する
現代のクリニックサイトにおけるアクセスの7割〜8割はスマートフォン(スマホ)からの閲覧です。スマホサイトの動線設計において、最も重要と言っても過言ではないのが「Web予約ボタン」の配置です。
ページを上から下まで読み進めないと予約ボタンが現れない設計や、メニューを開かないとボタンが見つからない設計では、患者様は途中でストレスを感じて離脱(サイトを閉じてしまうこと)してしまいます。
【改善のポイント】
画面下部への常時固定(フローティング配置)
ユーザーがページをどこまでスクロールしても、常にスマホ画面の最下部に「Web予約はこちら」というボタンが表示され続ける仕組みを導入しましょう。
親指でタップしやすいサイズと視認性
ボタンの高さは、押し間違いが起きにくい大きさを確保します。(但し、大きければ良いわけではなくページに沿った視認性が重要となります。)また、ページの基調色(ベースカラー)が緑や青であれば、予約ボタンにはあえて目立つ「オレンジ」や「ピンク」などのアクセントカラーを使用し、一目で「ここを押せば予約できる」と認識できるようにするのもよいでしょう。
②「予約」と「問診」の流れを視覚的にセットにする
よくある失敗例として、トップページの中に「Web予約はこちら」というバナーと、「Web問診はこちら」というバナーが、全く別の場所にバラバラに配置されているケースが挙げられます。
医療従事者側にとっては「予約と問診は別物」という認識が当たり前ですが、患者様(特に初診の方)にとってはそうではありません。「予約をしたら、次に問診に答える必要がある」という一連の流れを直感的に理解してもらう必要があります。
【改善のポイント】
ストーリー性を持たせた配置
「Web予約はこちら」という主要ボタンのすぐ下(または隣)に、「予約完了後は、ご来院前にWeb問診をお済ませいただくと当日スムーズです」といった案内文を添えて、Web問診へのリンクを並べて配置します。
予約完了後の動線確保
ホームページ上だけでなく、予約システム側の「予約完了画面」や、自動送信される「予約完了メール」の本文内にも、必ずWeb問診システムへのURLを分かりやすく掲載することをおすすめします。
③「初診」と「再診(通院中)」で入り口を明確に分ける
クリニックのホームページを訪れるユーザーは、大きく分けて「初めて受診する人(初診)」と「既に通院している人(再診)」の2パターンしかいません。この両者は、サイトを訪れる目的も心理状態も全く異なります。
ただ、どちらの患者様(ユーザー)も同じ入り口になっている場合がございます。
初診の患者様
「どんな先生か」「何時までやっているか」「場所はどこか」を知りたい。予約方法や問診の流れも手探り状態。
再診の患者様
院内の様子やアクセスは既に知っている。とにかく「早く、簡単に予約を済ませたい」。
この 2 つのニーズを 1 つの予約導線に詰め込んでしまうと、どちらの患者様も迷ってしまいます。
【改善のポイント】
トップページのファーストビュー(最初に目に入る画面)や、予約ページのトップにおいて、大きく「初めて受診される方へ」「当院に通院中の方へ」という2つの入り口(ボタン)を用意するのはいかがでしょうか。
それぞれをタップした先で、初診であれば「初診の方は〇〇の項目から予約し、Web問診にお答えください」再診であれば「再診の方は診察券番号を入力してご予約ください」と、必要なステップだけをシンプルに提示するとそれぞれの患者様にとって望ましいです。
ちなみに、弊社の予約システム「apoco(アポコ)」は、こうした患者様の心理を考慮し、どちらのユーザーであっても迷わず直感的に操作できるシンプルな画面設計を追求しております。
④「電話」を無理に排除せず、ハイブリッドな受け皿を用意する
Web予約やWeb問診の導入目的が「院内の電話対応を減らすこと」が第一に挙げられるかと思われます。ただ、各システムを導入後にホームページから電話番号を極端に見えにくくしたり、掲載を隠してしまったりするケースが稀に見られます。
これは逆効果になることがあります。急を要する症状(急患)の患者様や、どうしてもWeb操作ができない方が問い合わせできずに離脱してしまい、地域医療における信頼を損ねるリスクがあるからです。
【改善のポイント】
「急患・お問い合わせは電話」と明記する
「通常の診察予約はWebから(24時間受付中)」等と大きく打ち出しつつ、そのすぐ近くに「※お急ぎの方、Web操作が難しい方はお電話でも承ります」と明記します。
役割分担の最適化
ホームページ上で役割を明確に分けてあげることで、一般の定期通院や軽症の患者様は自然とWebへ流れ、本当に電話が必要な患者様だけがスムーズに院内へ繋がるようになり、結果として電話の総数を抑えることができます。
まとめ
これからのホームページは、単に「診療時間やアクセスを調べるための会社案内」のような存在ではなく、院内業務を円滑に回すための重要な役割を担っています。
予約や問診など「院内業務を裏側からスムーズに回すための、もう一つの受付窓口」と言うべき「デジタル窓口」としての役割がますます求められています。
但し、どれほど優れたWeb予約システムやWeb問診システムであっても、それを患者様に届けるホームページの「動線」が詰まっていては、その効果は半減してしまいます。
弊社メディココンサルティングでは、そういった点も踏まえてホームページのご提案をさせていただきます。
また、弊社ではクリニックの使いやすさを第一に考えた診療予約システム「apoco(アポコ)」、およびWeb問診システム「ききとる」をご提供しています。
「せっかくシステムを導入したのに、いまいち活用しきれていない気がする」 「院内のスタッフの手間をもっと減らすために、システム導入とサイトのリニューアルをまとめて相談したい」
そうお悩みの院長先生やWeb担当者様は、ぜひ弊社までお気軽にご相談ください。
システムの機能とホームページの動線設計の両面から、貴院に最適な「デジタル窓口」の形をご提案いたします。