患者さんは病院をどう選んでいる? Googleの口コミが果たす役割
病院やクリニックを探すとき、皆さんはどのような方法で情報収集をされておりますでしょうか。
近年ではホームページだけでなく、Google検索やGoogleマップを利用して医療機関を探す方が増えています。
その際、多くの方が目にするのが「Googleの口コミ」です。
実際に、
「先生は話しやすいのだろうか」
「受付の対応はどうだろう」
「初めてでも通いやすい雰囲気だろうか」
といった情報を確認するために口コミを閲覧する方は少なくありません。
今回は、患者さんがGoogleの口コミをどのように活用しているのか、そして医療機関としてどのように向き合うべきなのかについて考えてみたいと思います。
患者さんは来院前に不安を抱えている
病院やクリニックを受診する際、多くの患者さんは何らかの不安を抱えています。
- 症状について心配している
- 初めて行く医療機関で緊張している
- 先生との相性が合うか分からない
- 話をしっかり聞いてもらえるか不安
ホームページでは診療内容や設備、アクセス情報などを確認できるものの、
「どのような先生なのか」
「どのような雰囲気なのか」
といった情報は、ホームページだけでは伝わりにくいことがあります。
そのため患者さんは、実際に受診した方の感想や口コミを参照することがあります。
Googleの口コミが閲覧される理由の一つは、来院前の不安を少しでも解消したいという患者さんの心理にあるのです。
患者さんは口コミで「ソフト面」の情報を探している
口コミというと評価点数に目が向きがちですが、多くの患者さんは数字だけを見ているわけではありません。
実際には口コミの内容を読み、
- 先生は丁寧に説明してくれるか
- 質問しやすい雰囲気か
- スタッフの対応は親切か
- 院内は清潔か
- 待ち時間はどの程度か
- 予約は取りやすいか
といった情報を確認しています。
ホームページが診療内容や専門性を伝える場だとすれば、口コミは実際の受診者が感じた体験を知るための場と言えるでしょう。
ホームページと口コミは役割が違う
患者さんはホームページと口コミを使い分けながら情報収集を行っています。
ホームページでは診療内容や診療時間、アクセス方法などの公式情報を確認し、口コミでは実際に受診した方の体験や院内の雰囲気を確認することが多いでしょう。
例えば私が患者としてクリニックを探す場合を例に挙げてみましょう。
私は婦人科や歯科クリニックを調べることが多いのですが、診療科によって重視するポイントは異なります。
婦人科の場合は、まずホームページで子宮頸がん検診に対応しているか、Web予約の有無、通院しやすい立地かどうかを確認します。
定期的な検診で長くお世話になることを念頭に入れているため、自宅からの距離ではなく、乗り換えしやすい駅にあるか重視しています。 そのうえで、口コミを参考にしながら先生の説明の丁寧さや院内の雰囲気を確認しています。
| ホームページ | 口コミ | |
| 特に重視するポイント | 子宮頸がん検診に対応している Web予約に対応している 通院しやすい立地 | 先生の説明が分かりやすい 院内の雰囲気 |
| あったら嬉しいポイント | キャッシュレス決済 ブライダルチェック等の検査に対応 にんにく注射の自費診療の取り扱いがある よくない検査結果でも率直に伝えてくれる | 院内が清潔 よくない検査結果でも率直に伝えてくれる |
一方、歯科クリニックについては通いやすさを重視しているため、引っ越しのたびに通院先を探しています。
半年に一度程度の頻度で定期検診を受診していますが、その後に軽い虫歯治療などで数回通院することもあるため、私の場合は「自宅から無理なく通える距離にあるか」「有給を取らなくても通院可能か(土日のどちらかで診療しているか)」を特に重視しています。
また、ホームページや口コミから治療方針を確認しています。
私の場合は虫歯になりやすいため、できるだけ歯を残す方針の医院かどうかも判断材料の一つです。実際に受診した方の口コミから、治療に関する説明の丁寧さや方針について確認することもあります。
| ホームページ | 口コミ | |
| 特に重視するポイント | 自宅から徒歩圏内の立地 なるべく歯を削らない治療方針 土日のどちらかに診療している | 治療方針に関する口コミ 予約の取りやすさ |
| あったら嬉しいポイント | キャッシュレス決済対応 Web予約に対応している | 先生の説明の分かりやすい 院内が清潔かどうか |
このように、患者さんが確認したい内容は診療科やライフスタイルによってさまざまです。だからこそ、ホームページや口コミを通じて医療機関の特徴や方針が伝わることは、患者さんが安心して受診先を選ぶための大切な要素だと感じています。
評価点数だけで判断されるわけではない
「口コミ評価が少し低いから不安」
と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、患者さんは必ずしも評価点数だけで判断しているわけではありません。
実際、私自身も単純な評価点数より、どのような内容の口コミが継続的に投稿されているかを確認することが多いです。
例えば、
- 投稿件数が少ない
- 数年前の口コミしかない
- 内容が極端である
- 良い口コミも悪い口コミも混在している
といったケースでは、患者さん自身が内容を読みながら判断しています。
また、医療機関の場合は症状や期待値によって感じ方が異なるため、すべての口コミが同じ重みを持つわけではありません。
そのため、「低評価が一件あるから来院されない」というよりも、「どのような口コミが継続的に投稿されているか」が見られていると考えた方がよいでしょう。
口コミを増やすことよりも大切なこと
Googleの口コミについて考える際、「どうやって口コミを増やすか」に意識が向きがちです。
もちろん口コミ件数は一定の参考になりますが、それ以上に大切なのは患者さんが満足できる受診体験を提供することです。
例えば、
- 分かりやすい説明を心掛ける
- 患者さんの話をしっかり聞く
- スタッフ同士の接遇を見直す
- 院内環境を整える
といった取り組みは、結果として患者さんの満足度向上につながります。
そして、その体験が口コミとして投稿される可能性も高まります。
口コミ対策は特別な施策ではなく、日々の診療や接遇の延長線上にあるものと言えるかもしれません。
ホームページとの連携も重要
口コミだけでなく、ホームページの情報整備も重要です。
患者さんは、
Google検索やGoogleマップ検索 → 口コミ確認 → ホームページ閲覧 → 予約・来院
という流れで情報収集を行うことが少なくありません。
そのため、
- 自分の症状に対応しているか分かる
- 医師やクリニックの特徴が分かる
- 初診時の流れや持ち物が分かる
- 決済手段が分かる
- 予約方法が分かりやすい
- アクセス方法や最寄り駅が分かりやすい
といったホームページづくりも重要になります。
口コミで興味を持った患者さんがホームページを訪れた際に、不安を解消できる情報が掲載されていれば、安心して受診を検討しやすくなるでしょう。
患者さんとの信頼関係は来院前から始まっている
医療機関選びは、患者さんにとって大切な判断です。
ホームページを見る方。
Googleマップを見る方。
口コミを読む方。
情報収集の方法はさまざまですが、その多くは「安心して受診したい」という気持ちから行われています。
Googleの口コミは単なる評価ではなく、患者さんが医療機関の雰囲気や受診体験を知るための情報源の一つです。
だからこそ、口コミの点数だけに一喜一憂するのではなく、患者さんがどのような体験をしているのかを知る機会として活用することが大切ではないでしょうか。
患者さんとの信頼関係は、診察室だけでなく来院前の情報収集の段階から始まっています。
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